◆資金改善作戦
2009年07月06日 07:28
2009年06月29日 07:27
こんにちは梶間です。今日は、「リスケがしやすくなった」のお話をします。
返済期間の見直しをリスケジュールと言います。保証協会付きの融資では、例えば１０年間の返済に引き直し、その際、追加の資金も融資したうえで、長期返済に引き直す方法が、審査次第ですが利用できます。
最近は、国の景気対策で金融庁から指導があり、プロパーの貸出についても、金融機関の判断で、かなり弾力的に取り扱うことが可能になりました。金融庁は、一般向けに、平成２１年４月に入り、「知って納得 中小企業の資金調達に役立つ金融検査の知識〔事例集〕」を公表しました。ここでは、「貸出条件の変更を行っても、不良債権にならない場合の取扱い」が説明されています。一度、研究してみるとおもしろい事例集です。
2009年06月22日 07:27
こんにちは梶間です。今日は、いろいろな会社を訪問して感じる「多行主義のすすめ」のお話をします。
先日、日経で上場企業平成２１年3月期決算の特集をやっていました。業種別には、残念ですが自動車産業の赤字が目立ちました。
この自動車産業が赤字の原因の大きな一因に得意先が北米などに偏っていたことがあげられます。得意先が海外に少し偏りがちでした。
やはり得意先、仕入先、金融機関が偏っていると会社が不安定になります。私は、多行主義は、ここ数年、強調しています。特に、地銀、信金などの地域金融機関を中心に再編の臭いは消えません。また、最近異動の多い金融機関の人事ですが、支店長が変わると金融機関の態度が変わることがあります。
取引先のオンリーさんには注意です。
2009年02月25日 07:25
こんにちは梶間です。今日は、最近の資金繰りに役立ちそうな保証予約制度のご紹介です。
昨年の１１月２１日より、全国の保証協会では新しい保証制度として「予約保証制度」の取扱いを開始しました。黒字でも資金繰りに行き詰まる「黒字倒産」を防ぐのが目的です。「転ばぬ先の杖」型の保証です。
あらかじめ保証枠を予約しておくことで、必要な時に資金調達が出来ます。保証協会で予約対応できるのは、１年間ですので、１年以内に資金需要が発生した時に使えます。
・保証予約期間は１年
・一般保証枠からの利用
・上限は２０００万円
・通常の保証料に協会ごと、０．２％程度の上乗せ保証料がかかる。
という特徴があります。
保証の予約を取っておくだけなら保証料はかかりません。
2009年02月18日 07:18
2009年02月11日 07:27
2009年02月04日 07:26
2009年01月26日 07:24
こんにちは梶間です。月曜日は、売上アップ、資金改善の話をご紹介しています。
強く必要とされる会社を目指す
経営ですから売上と利益を増やすことが結果として大切なのですが、そのためには自社が「お客様から強く必要とされること＝会社の存在価値」が非常に大切です。
具体的に言うと自社の売り物を磨くのです。売り物は、商品、機能、品質、価格、デザイン、納期、サービス、保証、面倒見などいろいろあります。そして、売り物のレベルは必ずライバル会社以上でなければなりません。
身近な例では、ヤマトの宅配便やアスクルなら納期が売り物です。
自社の売り物、つまりお客様に買っていただく理由を突き詰めて、ライバル会社以上に磨きいていきます。お客様に選ばれる理由を磨くのです。
そのために、お客様の会社を訪問したり、店頭に立ったり、お客様の話を聞くことがとても大切です。そして、繁盛店を自分で見るのも超刺激的です。
2008年04月08日 07:16
2008年04月03日 00:33
こんにちは、梶間です。今日は、中堅企業の社長さまから後継者のご質問をいただきました。
＜Ｑ＞当社は売上４０億円です。適任の後継者が見あたらず、会社の売却を考えています。
この場合は、譲渡株の値段はどうやって決めるのですか？
＜Ａ＞いわゆるＭ＆Ａですね。
オーナーの株式を第三者に売却するには、各種の株価算定法があります。
例えば、
●純資産法…会社の手持ち資産から負債を差し引いて企業価値を計算する方法
●収益還元法…過去の会社の利益から企業価値を計算する方法
● ＤＣＦ法…ディスカウント・キャッシュフロー法と言います。将来の見込み利益から企業価値を計算する方法です。
実務は、両社の話し合いで折衷法が用いられます。
2008年02月06日 10:18
こんにちは梶間です。今日は、信用組合の様子をお話しします。
金融庁が発表した、２００７年３月期末の不良債権比率です。
・ 大手行が １．５％
・ 地方銀行 ３．９％
・ 第二地方銀行 ４．５％
・ 信用金庫 ６．５％（２８８信金）
・ 信用組合 １０．３％（１６９信金）となっています。
金融機関別では信用組合が一番多くなっています。
最近、信用組合の上部団体の全国信用協同組合連合会（全信組連）が一部の信組を支援するとの新聞記事を目にしました。
最新の日経の記事（08年2月6日）では、以下の信組さんが資本支援の対象先や候補です。
＜支援決定先＞優先出資証券を引き受ける形で支援
・ 山梨県民信組に１０８億円
・ 中央商銀信組に ３０億円
＜資本支援検討先＞３月末までに正式決定する見通し。
・ 大東京信組（東京・港）
・ 大分県信組（大分市）
・ 那須信組（栃木県那須塩原市）
＜資本支援の方向で調整中＞
・ 2月5日に合併を正式発表した鹿児島興業信組（鹿児島市）と鹿児島県信組（鹿児島県鹿屋市）
【梶間のコメント】
金融不安を起こさないよう支援するのですが、地元密着で中小企業の話を聞いてくれる信組さんだけに、これからも頑張ってほしいものです。
2008年01月14日 08:04
2007年12月13日 07:25
2007年11月06日 07:26
こんにちは梶間です。今日は、日経の記事（１１月５日）から中小向け無保証人融資の話です。
国民生活金融公庫（以下、国金）では、現在、第三者保証のいらない融資がります。限度額は２０００万円、その代わり金利は０．６５％高くなっています。
この２０００万円について11月5日の日経朝刊の一面では、経済産業省では来年４月からの４８００万円への引き上げ実施を目指す報道されました。
この国金の制度は、保証人を探すのが大変な社長にとってはありがたいものです。
ただ、注意点は、０．６５％に高い金利を払っても融資の審査が甘くなる訳ではないので注意です。また、普通、中小企業は無担保で１０００万円〜１５００万円程度しか借りられません。この中小向け無保証人融資の恩恵をうけるのは中堅企業クラスです。
いつも言うことですが、借りすぎには注意です。
2007年11月02日 13:36
こんにちは梶間です。今日の日経金融新聞の記事からです。
この記事では、金融庁が商工会議所の経営相談員など４１１人からヒヤリングしました。
中小向け融資、積極評価６９％、金融庁調査（07.11.2日経金融新聞抜粋）
金融庁は五月に全国の商工団体から金融機関の貸し出し姿勢について聞き取り調査した結果をまとめた。
銀行や信用金庫、信用組合の融資姿勢について「積極的」「やや積極的」と評価したのは６９．８％に上った。四半期に一度調査しているが、２００６年２月以降、六・四半期連続で６割超の高水準が続いている。
【梶間のコメント】
今回の調査では、金融機関が中小企業向け融資に割と積極的のようですが、あくまでも借入限度額を考えて（健全値は、月商の３ヶ月分程度まで）下さい。
借りて助かるのはそのときだけにならないように。
それと、今、金融機関がお金を貸してくれると言っても、今は異常な低金利ですので、借りすぎていると、やはり将来の負担が大変になります。
2007年08月15日 07:26
こんにちは梶間です。今はお盆の時期ですね。今日は、先日いただいたメーカーの社長さんからのご質問です。
＜Ｑ＞地方銀行からお金を借りており、工場の敷地と建物を担保に入れていますが、銀行はうちの工場土地建物の担保評価えをどのようにしているのですか？（東京都。売上２０億円）
＜Ａ＞
なかなか銀行の内部の話は、外にいる企業ではなかなか見えないので気になるところですね。
さて、金融機関の担保評価ですが、よく言われてことですが、銀行では担保の評価を時価の７０％程度で行っています。ただ、時価を取ることは時間とお金がかかるので路線価価格でやっていることが多いです。
ただ、業績不良の会社で破綻懸念先にランク付けされているような会社は、不動産鑑定士の鑑定評価をとりこの価格で担保を評価しています。
ご参考になれば幸いです。
2007年06月20日 07:17
こんにちは梶間です。ある公開の研修会で、金融機関の方が「中小企業の決算書の着眼点」を指摘していました。貴重な情報です。心して見てみましょう。
�”堽瓢饂困陵�無
�⊆村措�己資本
�４�間損益･キャッシュフローの水準(対資本･借入金)並びに傾向値
�で箜欹銚�･在庫の粉飾の有無(資金繰りによる回収期間の水準･傾向値)
�ツ甲斬濾婉發硫鷦�の可能性(実態バランスヘの影響度)
�ε衢算餞�定の時価評価(実態バランスヘの影響度)
�Х仂鐚�支の水準･傾向値
�┝敍�金回転期間
��借入金内訳(金融機関以外からの借入金の有無)
��資産･負債の連続性､増減
��その他の流動資産の中身､その残高増減
��固定資産の実態と資産価値､含み損益の状態
��個別企業毎に､特徴的な勘定科目とその残高･推移･明細
��恒常的売上･費用とスポット売上･費用の分離
◆梶間のコメント◆
金融機関は、貴方の決算書から貴方の会社の返済能力を読みとろうとしています。金融機関の仕事は、回収することにあるのです。
2007年06月13日 07:24
こんにちは梶間です。ある公開の研修会で、金融機関の方が「中小企業の決算書の問題点」を指摘していました。貴重な情報です。心して見てみましょう。
(1)変動費と固定費が混同
(2)減価償却の不連続､非継続
(3)減価償却および棚卸資産の明細が不明
(4)売上高等の作為的計上
(5)特別損益と営業外損益の入り繰り
(6)仮払金や未払金などの多発
(7)長･短借入金の入り繰り
(8)固定資産の流動資産への計上
(9)引当金の計上不足
(10)在庫等の粉飾
(11)経営報酬や代表者からの賃貸料の増減による利益操作
(12)決算期によって勘定科目の計上方法が異なる。
(13)会計基準の変更をしたにもかかわらず､影響度の説明がない。
(14)何よりも経営者自身が自社の財務内容を理解していない。
心当たりのある会社は、改善していきたいものです。
2007年06月07日 07:26
2007年06月06日 07:21
2007年06月01日 15:55
こんにちは梶間です。久々に税法の話題です。何かと不透明な中国でのビジネスですが、来年の１月から税法が変わり日系企業に影響が見られるようです。
情報源は、中小公庫さんの経営情報No.349です。
中国／企業所得税一本化
〜『中華人民共和国企業所得税法』2008年1月より施行〜
本号では、『中華人民共和国企業所得税法』のポイントをご紹介します。
http://www.jasme.go.jp/jpn/publish/info/no349.html
2007年05月17日 07:19
2007年04月25日 06:27
こんにちは梶間です。今日は、社長さんに覚えておいてもらいたい、「企業リスクとハインリッヒの法則」のお話をします。
「ハインリッヒの法則」は、日本では、よく交通事故の保険の話で出て来ます。
ハインリッヒの法則と言うのは、交通事故で説明すると、「１件の重大事故の陰には２９件の軽い事故と、３００件のケガには至らない程度のヒヤッとした体験がある」というのです。
ハインリッヒさんは、１９３１年に著書「産業災害防止論」の中で説明しました。「１：２９：３００の法則」という人も言います。
この法則ですが、色々な経営面にも当てはまります。例えば、食品会社のクレーム、貸し倒れなど、企業リスクが関係するものには、どうもハインリッヒの法則が当てはまります。
食品会社であれば、「１つの重大クレームの陰に、２９の軽いクレームがあり、３００のクレームにならないヒヤッとする製造ミスがある」という具合です。
貸し倒れで説明すると、「１つの大な貸し倒れの陰に、２９の小さな貸し倒れがあり、その陰には、こちらでは分からないような３００の相手先の資金繰り事情がある」という具合です。
2007年04月23日 07:18
2007年04月20日 07:09
こんにちは梶間です。今日は、建設会社の社長さんからのご質問です。縁起でもない話ですが不渡りの話です。社長の基礎知識として覚えておいて下さい。
＜Ｑ＞同業者が手形の不渡りを出しました。手形の不渡りを出すと実際、会社の経営はどうなるのですか？
＜Ａ＞
会社の支払い手段として、手形や小切手を使うことがありますが、6ヶ月以内に2回以上の不渡りを出してしまうと、手形交換所で手形や小切手の利用ができなくなります。
具体的に会社がどうなるかというと、２年間当座預金が使えなくなり、融資が禁止されます。
実際上は、資金の運用しかできないのです。事実上の倒産になります。
確かに、2年経つと銀行取引の再開はできるのですが、実際は会社の継続ができません。ほとんどの会社では、任意清算で清算することがほとんどです。
2007年04月18日 06:25
こんにちは梶間です。今日は、平成１９年度・東京都制度融資の情報です。東京都の制度融資は、東京都と東京信用保証協会と指定金融機関の三者協調のうえに成り立っています。
平成１９年度の改正点
■小規模企業向けに「小口資金融資」ができました。
小口資金融資は、製造業は従業員２０以下（卸・小売り・サービス業は同５人以下）の企業が対象です。
利率は固定で最高年２．７％以内にしますが、商工会議所や商工会による経営指導を６カ月以上受けると、０．１％優遇されます。
■１５ある都制度融資メニューを９メニューに整理しました
■ 「チャレンジ（産業力強化融資）」の融資対象事業増える
チャレンジ（産業力強化融資）は、研究開発や新事業創出関連の法律に基づく認定を受けた企業のほかに、新たに都の重点戦略プロジェクト支援事業の対象となっている企業などにも行います。事業の多角化や転換、後継者が事業を継承する場合も融資を受けられます。
■「自律会計」の融資限度額を3,000万円にアップしました
一定の財務要件を満たして、「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」等の確認書類等を提出された方に、原則３営業日以内で保証審査をする融資です。
もっと詳しい、平成19年度東京都制度融資の情報は下記です。皆様のお役に立てば幸いです。
http://www.cgc-tokyo.or.jp/business/tokyo.html
2007年04月13日 07:25
こんにちは梶間です。今日は、連鎖倒産防止の経営セーフティ共済の紹介です。
経営セーフティ共済は、取引先の突然の倒産が原因で、経営悪化の危機に直面してしまったときに資金を借入れることができる制度です。中小企業が連鎖倒産をしないように国がつくった共済制度です。
１８年３月現在の加入件数は３１万の会社・個人です。
以前は、中小企業倒産防止共済制度と言っていましたので、こちらの名称の方が聞き慣れているかもしれません。
掛け金は月額5000円から同８万円で、5000円刻みで自由に選べて、総額３２０万円まで積み立てられます。
そして、万が一、取引先が倒産した場合、被害相当額の範囲内で掛け金総額の１０倍(最高３２００万円)の貸し付けを受けられます。この貸付金は、無担保・無保証人です。
掛金は税法上、個人では必要経費、会社では損金に算入できるので有利です。
また、１２ヶ月以上の掛け金を納付すれば、解約手当金があり、単純な掛け捨て掛金ではありません。
経営セーフティ共済は、売掛金、受取手形を回収する保険として利用価値があります。特に得意先が偏っている会社や、貸倒リスクの高い業界の会社には、向いています。
具体的な、共済加入の窓口は、商工会議所、商工会、金融機関の本支店の窓口等で取り扱いしています。
もっと詳しくは、制度の運営をしている独立行政法人中小企業基盤整備機構（国が全額出資）は下記です。
ホームページ http://wvvw.smrj.go.jp/kyosai/index.html
電話（共済相談室） ０５０−５５４１−７１７１
2007年04月10日 07:22
こんにちは、梶間です。今日は、「中小企業はどんな金融機関からお金を借りるのか」の話です。
まず、資金調達で中小企業にお勧めなのは、政府系の金融機関で「国民生活金融公庫」です。
次にお勧めは、地元の信用金庫・信用組合です。次に、地銀、都銀となります。都銀ですと、小さな会社には担当者もつかず、中小企業の面倒見はあまりよくありません。ある都銀では、３０００万円以下の融資先には、担当者はつきません。身の丈に合った金融機関選びが必要です。
ですから、日頃から中小企業の社長の皆さんは日頃から信用金庫・信用組合、中規模でしたら地方銀行との取引を大切にしていきます。
私は職業がら資金調達の相談を受けますが、日本の社長さんは「借り癖」がついている社長が多く見られます。本当は、自己資金、本業での利益で運転資金を賄い、設備投資をするのを忘れない下さいね。
2007年04月04日 07:08
今、全国に地銀・信金・信組の地域金融機関は約５７０あります。
さて、今回、首相の諮問機関の金融審査会は、地域金融機関の経営計画に今後、３つの重点施策を提言しました。
◆取引先企業の支援
◆資金共通方法の多様化
◆地域経済の活性化
今まで、地域金融機関は、リレバン、新アクションプログラムとよばれる地元密着の経営計画を金融庁の指導のもと作成、公表してきましたが、この行政指導は重点項目の配分は異なっても依然として現在の融資姿勢が続きます。
つまり、会社の社長からみれば、地銀・信金・信組の融資姿勢は当分、大きく変わりません。
いつも、言うことですが、今、金融機関はお金が余っています。おまけに、異常な低金利が続いています。社長の皆様は、借入限度額を決めて（年商の半分が限界点）借りすぎに注意ですね。
日経に紹介された金融審議会の提言です。(07.4.3)
2007年03月30日 07:19
こんにちは梶間です。官公庁では、来週から新年度です。さて、来週から住宅金融公庫が変わります。
住宅金融公庫は、設立されて６０年近くたつ住宅専門の政府系金融機関でしたが、３月３１日でなくなり、４月１日より独立行政法人「住宅金融支援機構」に生まれ変わります。
住宅金融公庫は、従来、借り手には割と有利な制度で、一時期は住宅ローンのシェアの半分を取っていました。しかし、住宅金融公庫の低利融資には国からの補助が多く、批判が集まって、民間の住宅ローンを側面から支援することになったのです。
いわば、「住宅金融公庫にお任せ時代」から「自分で金融機関の住宅ローンを選ぶ時代」になったわけです。
今までの公庫の利用者やフラット３５の利用者によっては、変わる点は特にありません。フラット３５は従来の民間金融機関と提携した長期固定金利型住宅ローンです。
４月１日に発足する住宅金融支援機構はフラット３５が中心の業務になります。
